
閲覧いただきありがとうございます。
このページでは東証一部上場企業【3916】デジタル・インフォメーション・テクノロジー(DIT)について紹介します。
総評の後に企業内容と考察を順に説明します
なぜこの銘柄に興味を持ったかというと私勤めている会社でDITのシステムを利用していたからです。
現在IT関連の会社は政府のデジタルトランスフォーメーション推進施策によって注目を集めていますが、実際にどれくらい有用なシステムなのか?というのは株主側からでは判断が付かないことも多いです。
システムの利用者の視点も含めて考察した内容を記載しますので参考にしていただければ幸いです。
総評
買い
株は需給や認知度によって割安だと思っていても株価が上がらないといった事例がよくあります。
DITについてもここ数年業績に対し株価の上昇が見られないと感じる方もいるでしょう。
しかし業績は安定している分、株価の下限は読みやすく足元の株価は今後切り上げていくと考えます。
「いつ上がるか」は断言できないものの、中途半端に上がっていて人気があり現在の株価が妥当なのか判断が付かない銘柄より足元の業績が良く、日の目を見てない銘柄に集中投資するほうが安心して持っていられます。
短期で利益を出したい場合は向きませんが、中期で以下まで伸びると考えます。
目標株価:2500円
現在株価
会社概要
今回ご紹介する【3916】デジタル・インフォメーション・テクノロジー(以降DIT)について、簡単に会社概要を紹介します。
詳細な企業情報が知りたい方は以下オフィシャルサイトにて確認してください。
事業内容と考察
DITは名前にデジタルとあるようにIT関連事業をメインとしている会社です。
事業内容は大きく分けてソフトウェア開発とシステム販売になりますが、ソフトウェア開発が売上9割以上を占めています。
その中でも注目している事業が自社商品事業です。
自社商品事業
DITでは自社で開発したパッケージのソフトウェアがあるという強みがあります。
この説明だけですと普通のソフトウェア開発と何が違うのかと思いますが、一般的なソフトウェア開発の受託企業は企業から発注を受けてその企業の要件に沿ったシステムを開発します。
0から開発するわけではありませんが、その場合は受注毎にその企業用にカスタマイズする人的コストがかかるため、売上に対し常に原価が発生することになります。
※飲食業において売上に対し、人件費と材料費が一定の割合を占めるのと同じイメージ
対して「○○システム」という完成されたシステムを自社商品として所有している場合は、完成されたシステムを保守する必要はありますが、受注毎に開発コストはかかりません。
つまり開発する際の初期投資の時期が終われば後は営業活動により売上に対し大きな利益を見込めます。
どのような商品にも原価は発生しますが、IT関連のシステムは目に見える材料費というものがかかりません。
その分開発者の人件費が大きな比率を占めますが一度開発した自社システムが軌道に乗れば売上利益率の高い事業へと成長します。
以下にDITの自社開発システムをご紹介します。
WebARGUS(ウェブアルゴス):セキュリティ商品
インターネットのセキュリティは複雑で大手企業でもサイバー攻撃によってデータの流出やサイトの改ざんなどのニュースを最近は多く見るようになりました。
企業ではシステムを動かすサーバに対しIP制限や鍵認証(パスワードのようなもの)を掛けて外部からシステムを触れないように対策とります。
これはシステムを改ざんされないようにする「事前対策」と言えますが、突破されてしまった際の対策は別で考える必要がありWebARGUSは突破された後の「事後対策」として有効です。
事前にサーバ状態を保存しておき、意図しない変更があった際は瞬時に保存された状態に復旧できるシステムです。
xoBlos(ゾブロス):業務効率化商品
エクセルを使用した業務効率化ソフトウェアです。
セキュリティとは別分野ですが、RPAなどの言葉が認知されてきた通り、人の手で行ってきたアナログ作業をデジタル化する流れは今後も加速すると考えます。
どちらの商品にも言えることですが、年間のライセンス契約という形態を取っています。
企業ではこのようなシステムを導入する際は年間で経費予算を取ることが一般的で一度導入したら毎年継続して予算を取りやすいです。
特にセキュリティについては企業も重要性を認知しているので、昨年導入したが今年は導入しないとはなりにくいものだと考えます。
また一度の売切システムの場合次年度は新規で売上を獲得する必要がありますが、こちらは毎年継続的に売上が見込めるストックビジネスでもあります。
投資判断
業績

分析というよりただの結果になりますが、10期連続で増収増益を達成しています。
また配当性向は毎年30%を維持しており、今後も安定した増配が期待できます。
成長性
コロナ渦の影響で営業活動への支障は仕方ないものと考えればセキュリティ・RPAなど政府のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進も後追いとなり今後も成長が見込める分野であると考えます。
また毎年の業績予想は保守的に開示するイメージがあり、過去5年分を見る限り全て予想を上回る本決算となっています。
2021年6月期の業績予想が開示されていますが、コロナの影響を鑑みた保守的な予想だとされ本決算時は増収である可能性は高いです。
割安度
過去の業績から見て毎年安定した成長が見込めることがわかると思います。
PER(株価収益率)は毎期安定した収益が見込めない、成長が見込めない業種で低くなる傾向がありますが、DITについては両方に当てはまらずセキュリティ・RPA関連銘柄としては2020年12月時点のPER25倍では低いと考えます。
終わりに
今回は【3916】デジタル・インフォメーション・テクノロジーについて紹介させていただきました。
IT関連銘柄は事業の内容が一般に伝わりにくく投資も難しいです。
もし自分が勤めている会社で使用しているシステムが上場企業であれば一度調べてみるのがいいかもしれません。
BtoB事業は一般に認知されにくいため時価総額の低いお宝銘柄が発見できるかも!
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